元気日記

信頼される、安心の政治へ

2021年2月14日

【 既視感・デジャヴ ~ 既に視た景色 ~ 】

「会議が長い→話が長い→能力が無い」
というロジックによる呪縛から

 

私にも、
身につまされる経験がありました。

 

尾張旭市議会
本会議一般質問では議員ひとり一人に
「持ち時間」(質問と答弁合わせて)が
定められていました。

 

以前は、
時間制限のない時代もあったそうで、
その後、

持ち時間90分が設けられ(初当選当時)

更に60分に縮小されてきた

という経緯があります。

 

その経過の議論でも、
「持ち時間を」
「時間いっぱい」使うことについて
否定的な意見が
少なくありませんでした。

 

・議事進行に協力すべし

・持ち時間を使い切ることが美徳ではない

・完結に述べるべし

等々。

 

どれも、その通りでもあり、
その上で、

私自身は、
「持ち時間が足りない」という
感覚もありました。

 

原稿を練り上げた後の
質問前夜は、
時間配分のイメージトレーニングが
欠かせませんでした。

 

私の考えは以下でした。

 

・完結に述べても
項目が多ければ時間が必要です。

 

・「持ち時間」は
職責を遂行するために授かった
大切な道具の一つでもあるから、
オーバーしない限り、
責めないで~。

 

本会議での一言一句が議事録に残り、

「答弁=市の公式見解」であり、
「市当局の考え方を引き出す」ことが、
次の議論の積み上げのための土台となります。

 

➀現状の共有

②課題の共有

③解決のための方法論
④見通す期間についての考え方

⑤関係する担当部署の確認

⑥めざす社会像

等々。

 

一つの課題について、
順に双方(私の主張・市当局)の考えを
確認していくと、
1つの課題について、
一定の時間を要します。

 

3ヶ月に一度の
質問機会でしたので、
その間に出会った課題や
以前取り上げた課題の進捗状況など
毎回、項目が増えては
優先順位を決めて3~6項目に
絞ることに悩みました。

 

自分ではなくても、
他の議員が取り上げている課題は
そちらに委ね、
自分だからこそ着眼できた課題は何か。
ということも、
精査する際の一つの基準でした。

 

そうすることで、
子育てやジェンダー関連の課題が
割合として多くなってしまったことはありましたが、
「そこにしか目が向いていない」という
批判には、反論したい気持ちもありました。

 

市議会在任中4期16年の間、
本会議一般質問に立つことができるのは
・年に4回
(・・・ということは、)
・1期4年の間に16回
(・・・ということは、)
・4期16年の間に64回
機会があったということです。

 

その内、
・任期満了前に市長選挙への出馬により
自動失職して、
マイナス1回。
・4人出産の内、
4人目は出産直前に登壇できたものの、
3人×1回は産休させていただいたため
マイナス3回。

 

ということで、
60回質問に立ってきたことになります。

 

(一般質問をするかしないかは
毎回任意なので、
過去には、
4年間1度も質問に立たなかった方も
いらっしゃいました。)

 

数えてみたら、
260項目の質問をしており、
1回あたり、平均4.3項目
という計算になりました。

 

1項目につき、
5~6往復のやり取りをすると、
20往復程度。

 

持ち時間60分を割ると、
1往復当たり
3分使える事になります。

 

得られた答弁によって
疑問があれば更に質問を重ねたり、
あと1歩で引き出せそうなときの
時間確保も必要で、
毎回、
どこに重点・力点を置くのか
時間内のやり繰りに奮闘しました。

 

「課題や着眼点がどこにあるのか」について、

前提が異なっていれば、
更に議論が長引きます。

 

議場でかみ合う議論をするために、
できるだけ、事前に
答弁者と「着眼点について」の
「前提を整える」努力もしました。

 

議場で、
前向きな答弁を引き出せた時や
課題や着眼点について共有されていることを
確認出来た時には、
報われた気持ちになりましたし、

 

その後、

目に見えるかたちで
実現したときや、
そのことによって、
不便が改善されていることを確認出来た時には
更に嬉しく思いました。

 

長くなってしまいましたが

 

「時間」という物差しを活用しながら、
「何のために話し合っているのか」という
本来の目的を忘れずに、

 

それぞれの立場で協力しながら
「会議=意味のあるもの」として
定着してゆけるように、
会議文化を育んでいきたいなと
考えます。

 

今は、
もっぱら、「家族会議」を
取り入れて
家族6人、
「お互いに対等で大切な存在として
チームワークして暮らしていく」

ために

 

「自分の考えを言語化して伝える」

「自分以外の考えを知る」

「解決策・アイデアを出し合う」

経験を重ねています。

 

こどもの集中力を考えると、
短時間は必須ですが、
面白いアイデアが聴けて
微笑ましい時間です。

 

無口な夫の考えていることも
聴くことができて
こどもも私も目を丸くすることもあります。

 

「全員が忌憚なく発言できる」場をつくるために
「話す勇気」も
「聴く根気」も、
互いに鍛えられています。

 

いつも、ありがとうございます。

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